カリキュラムと履修ガイド
自然情報学科専門科目
複雑システム系が開講する科目
1010
計算情報学1|3年・選択シラバス
計算情報学の基礎となる考え方を身につけることを目的とする。特にアルゴリズムと計算に関する基礎的な理論と数値計算法(連立一次方程式、逐次近似、補間、数値積分、微分方程式の差分解法など)について解説する。
1020
計算情報学2|3~4年(隔年開講)・選択シラバス
コンピュータグラフィックスと画像処理を、歴史的な背景を追いながら、視覚に関わる情報処理として技術として、テクノロジーとアートの両面から統合的に講義する。
1030
計算情報学3|3年・選択シラバス
計算機による問題解決を念頭に,知識の表現と獲得,パターン認識・理解,ビッグデータからの有用な情報の抽出に関する,手続き的,宣言的,確率的,不確定的なアプローチ法と,物理現象のシミュレーション法について学びます。
1040
計算情報学4|3年・選択シラバス
偏微分方程式の計算機シミュレーションについて講義する。
1050
計算情報学5|3年・選択シラバス
データマイニングは、大量のデータから網羅的な知識を取り出す技術です。応用範囲は、時系列データ分析からWebサービスなどに及びます。重回帰分析、主成分分析、時系列分析、判別分析、ベイズ推定、ニューラルネットワークの基礎理論について学習した後、株価や企業業績分析などへの応用についても実習します。
1060
計算情報学6|3年・選択シラバス
自然環境および社会環境に関する情報を大域的に把握するツールとして地図および衛星技術に着目し、地図や様々な地理情報に関する基本的事項から、GPSや衛星画像の解析に関する応用的事項まで、具体的な例を挙げながら初歩的な地理情報の取り扱いについて講義を行う。
1070
物質情報学1(解析力学)|2年・選択シラバス
自然現象や社会現象を数理的に捉える概念体系としての力学理論を学ぶ。とくに物体の運動を記述・分析する方法として発達した解析力学・微分方程式・幾何学的力学などを学ぶ。できれば、非線形系・多体系や量子系の力学にも言及したい。
1080
物質情報学2(物理数学)|2年・選択シラバス
自然現象や社会現象を記述・分析するために広く利用されている数理概念と手法を学ぶ。非線形方程式,常微分方程式,偏微分方程式,フーリエ解析などを解説し,数理モデルの定式化,微分方程式の解法,安定性解析・大域的解析や,物理的意味を吟味する視点などを講義する。
1090
物質情報学3(統計力学)|3年・選択シラバス
身の回りの物質はすべて,無数のミクロな原子・分子から構成される。これらの粒子のミクロな振舞いやそれらが従う法則から,体積,圧力,温度,エントロピーなどの物質のマクロな性質とそれらの間に成り立つ熱力学的な法則を導く「統計力学」の概念と手法を講義する。物質のみならず,生物,社会,情報科学における大自由度複雑系に対しても統計力学の方法が有効であることも示す。
1100
物質情報学4|3年・選択シラバス
物質の性質は、その構成分子の電子のふるまいから理解できる。そこで、電子の量子論的挙動に基づいて、分子シミュレーションの基礎ともなる分子の構造や性質、および、他の分子との相互作用や化学反応などについて学ぶ。
1110
物質情報学5(量子力学)|2年・選択シラバス
量子力学は、原子・電子・光子などのミクロの世界の物理法則であり、光と物質の性質を理解し制御するための基本理論である。量子力学の数学的道具立て(ヒルベルト空間、状態ベクトル、波動関数、演算子、シュレーディンガー方程式)と物理的意味(確率解釈、エネルギー固有値など)を解説する。
1120
物質情報学6(化学構造情報)|3年・選択シラバス
導電性ポリマー、有機EL、抗ガン剤など、有機分子の機能性はますます重用視されている。これらの物質の物性、機能性発現の基となる化学構造や反応性といった化学物質情報はどのように取得され解析されるのか、さらに、これらの情報が計算機でいかに取り扱われているのかという観点から、物質科学と情報学の接点を学ぶ。
1130
物質情報学7|3年・選択シラバス
生物は高度に組織化された情報システムである。遺伝子の構造と機能に基づいて,生物の各種の特徴が,いかに現れ(発現),いかに世代間で伝えられるか(いわゆる遺伝そのもの)について,最近の研究成果をまじえつつ概説する。また,進化とゲノムの変化との関係についても論じる。
1810
複雑系科学実験1|3年・選択シラバス
自然界の現象を題材に選び、その解析ツールとしての初歩的な計算やシミュレーション、ならびに、自然界で起きる複雑系現象の実験を通して、原理、実験技術、解析理論を学ぶ。
1820
複雑系科学実験2|3年・選択シラバス
物質や生命が示す複雑系現象を対象に、分子情報や生命情報の取得法や解析法の初歩について基礎的な実験を通して学習する。さらに、様々な自然現象についての数理的モデル化と計算機シミュレーションを行い理解を深める。
1850
複雑系科学演習1|3年・選択シラバス
数値解析とは何か,コンピュータグラフィックスとは何か,どんな仕掛けか,何に使えるのかを理解することを目的とする。そのために,基礎となる考え方を学び,実際にプログラムを作成して理解を深める。
1860
複雑系科学演習2|3~4年(隔年開講)・選択シラバス
行列の固有値を求める時,微分方程式を解く時,時系列解析などを行う時に必要となる数学的なテクニック:物理数学の基礎に,実際に問題を解くことで習熟する。
1870
複雑系科学演習3|3年・選択シラバス
物質を構成する分子が,化学反応の間にどのように変化していくのかを,反応速度論や量子化学の演習とコンピュータを使用した実習を行い,実際的な問題を解くことにより理解を深める。関連する他分野の問題についても触れる。
数理情報系が開講する科目
2010
数理情報学1|2年・選択シラバス
数理系における教育内容について概説する。数理情報学ではどのようなことを扱っているか、数理情報学では何を、いかに学習することが大切かについて講述する。
2020
数理情報学2|2年・選択シラバス
情報理論における離散的対象を取り扱う手法として代数的方法が重要な役割を果たすことを解説する。有限群・有限体の基礎を述べ、自然数の素因数分解に主眼を置き解説する。また、整数論との関連も併せて解説する。
2030
数理情報学3|2年・選択シラバス
物理学や工学などに現れる様々な現象を記述する常微分方程式の具体的解法を紹介する。その解法は微分積分だけでなく線形代数の知識も必要となり,1年で学んだ数学が豊富に用いられる。また具体的な物理現象をふまえて,それの表す微分方程式の解がどのような意味をもつのかにも触れたい。
2040
数理情報学4|3年・選択シラバス
数学的な問題をコンピュータを用いて解く代表的な手法である数値解析法について、基本的な事項を紹介する。特に、連立一次方程式の解法や行列の固有値の計算法など、いわゆる数値線形代数の基礎について述べる。
2050
数理情報学5|3年・選択シラバス
偶然性・ランダム性に支配される現象を扱う際に用いられる理論が確率論であり、自然科学のみならず様々な科学に応用されている。本講義では、確率論の基礎理論を解説し、確率モデルの構成、計算機科学や社会科学への応用例について述べる。
2060
数理情報学6|3年・選択シラバス
思考の代数化を目指した記号論理学は、数学、哲学のみならず、計算機科学においてもその理論的基礎として重要な位置をしめている。本講義では情報科学の目から見た論理学(数理論理学)を解説する。
2070
数理情報学7|3年・選択シラバス
数理計画法は,数学的手法を用いて企業や組織の活動をモデル化し,最も望ましい状態を実現するための方法を総称する分野である。この講義では,さまざまな数理計画モデルの作成方法について解説したあと,線形計画法の基礎と応用,非線形計画法の基礎について解説する。
2080
数理情報学8|3~4年(隔年開講)・選択シラバス
離散数学は、情報通信や最適化をはじめとする情報科学の諸分野における基礎理論として広く応用されている。そのようなさまざまな応用技術に内在する、符号・暗号理論、グラフ理論、グラフアルゴリズム、組合せ構造の性質などの話題の中からいくつかを選んで講義を行う。
2090
数理情報学9|3年・選択シラバス
様々な確率分布の基本的性質をふまえて,標本抽出でえられるデータを元に母集団のようすを調べたり,母集団に仮定された条件が妥当かどうかを判定する統計的手法を紹介する。
2810
数理情報学実習|2年・選択シラバス
数理情報学の基礎事項に関する実習を行う。
2850
数理情報学演習1|3年・選択シラバス
数理情報学の基礎事項に関する演習を行う。
2860
数理情報学演習2|3年・選択シラバス
数理情報学の基礎事項に関する外書講読を行う。
2870
数理情報学演習3|4年・選択シラバス
卒業論文の準備のため、数理情報学の基礎事項に関する演習を行う。原則として、数理情報系の学生を対象とする。
2880
数理情報学演習4|4年・選択シラバス
卒業論文の準備のため、数理情報学の基礎事項に関する演習を行う。原則として、数理情報系の学生を対象とする。
環境システム系が開講する科目
3010
環境科学概論|2年・選択シラバス
生態系,資源・エネルギー,科学技術,政治経済など,複数の因子が絡みあう環境学の理解に向けた足がかりとして,地球の自然環境,人と自然とのかかわり,化学物質による環境汚染,地域・都市における諸問題,などを俯瞰的に概説する。環境学における諸問題の位置づけと現状を把握するともに,環境関連情報の収集・分析力を養うことを目的とする。
3020
地球環境学1|2年・選択シラバス
森林-土壌生態系、陸水-海洋生態系についてその構造や構成要素、物質循環について概観することによって、生態系に関する基礎的な知識を修得し、生態学的な視点から地球環境に対する理解を深めることがこの講義の目的である。
3030
地球環境学2|2年・選択シラバス
地球の歴史において生物相の果たした役割を理解することがこの講義のテーマである。生物相変遷の歴史を概観し、生物相と自然環境の相互作用について論じる。
3040
地球環境学3|3年・選択シラバス
地球環境学1、2の内容を基礎に、生物の生態や行動を、至近メカニズム、機能、発達、系統進化の面から解説する。また、自然環境の様々な情報を用いて意志決定を行う、動物の意志決定メカニズムについて学び、動物行動の適応進化についての理解を深める。
3050
地球環境学4|3年・選択シラバス
情報的な手法がどのようにしてデータの解析や現象の解明に役に立つかを示す。この目的に沿ってデータの統計的,数理的解析手法を解説する。この授業をとおして,環境データの情報論的解釈を理解すると同時に,データの統計的数理的解析手法を身につけることを目指す。
3060
環境物質学1|3年・選択シラバス
環境システムにかかわる有機化学物質の理解に必要な情報の解析方法について、環境物質学3と連続で講義する。構造、性質、物質変換(メカニズム)についてシステム的に理解することを目的とし、ここでは立体構造、炭化水素や有機ハロゲン化合物に関する話題を扱う。
3070
環境物質学2|3年・選択シラバス
環境科学を学ぶために必要な基礎知識のうち,無機物質の基本法則や非金属元素を取り扱いながら,物質の法則・概念を学習する。
3080
環境物質学3|3年・選択シラバス
基礎有機化学,特に物質変換反応の講義を通じて,化学物質の性質・反応性・合成方法について,系統的な理解を得る。我々の日常生活や環境問題にかかわる化学物質の情報・ニュースを理解し,的確に評価できる力を養うことを目的とする。
3090
環境物質学4|3年・選択シラバス
無機物質に関する化学的基礎知識を確認しながら、主として金属元素、特に重金属元素とそれらの金属を含む化合物の、化学的性質や反応性について講義を行う。また、それらの自然あるいは人間環境中での存在、挙動(循環)についても触れる。
3100
環境物質学5|3年・選択シラバス
本講義では,物質とエネルギーを中心に,人間,環境,社会の物質との関わりについて総合的な理解を目的とする。化学燃料,資源の回収,放射能汚染など様々な環境問題を踏まえて,持続可能な社会を構築するために,天然物質の合理的な利用および環境と社会が要求する人工物質について,物質の構造,性質,変化の視点から講義する。
3110
環境生態学|3年・選択シラバス
地球環境学1、2の内容を基礎に、システムとしての生態系に関する知識を修得し、自然環境の持続可能性に対する理解を深めることがこの講義の目的である。生物個体群、種間関係、およびそれらの時間変動と空間パターンについて概観し、生物多様性の保全への応用を考える。
3120
環境フィールドセミナ-1|2年・選択シラバス
文明社会を支える良質のエネルギー供給や,物質の生産・循環がどのように行われているか,現場見学を通して学習する。実際の現場で何が問題となっているか,これからどのような問題が起こりそうか,今の生活を維持していくために必要なことは何か。現場関係者との対話・質疑や,レポート課題の調査を通じて,問題点の認識,解決策の提示,新たな課題の発掘など,実践的な力を養う。
3130
環境フィールドセミナ-2| 3年・選択シラバス
4回の野外見学に参加し、自然環境における地球科学的・生物科学的システムの構造やその多様性を認識するとともに、自然環境の様々な側面をその場で記述、解析する方法を取得する。
3140
地球環境学実験1|3年・選択シラバス
地球環境構成物質(地層・土壌・水・植生など)を対象とした基礎的演習。これらの観察・記載・試料採集・分析に関する方法を習得する。
3150
地球環境学実験2|3年・選択シラバス
地球環境構成物質(地層・土壌・水・植生など)を対象とした基礎的演習。これらの観察・記載・試料採集・分析に関する方法を習得する。
3160
環境物質学実験1|3年・選択シラバス
情報処理技術を用いた環境問題への対処法を以下のテーマを通じて学ぶ。
(1)EXCELによる環境統計情報処理とVBAの応用、(2)C/Javaを用いたプログラミングの実習と最適化問題への応用、(3)環境マネジメントシステムの構築と環境報告書の作成。
3170
環境物質学実験2|3年・選択シラバス
本講義では,身近な物質を使った化学実験を通じて,化学物質の分析法,合成法,構造決定法,情報収集法について学習する。実際の実験に加えて,シミュレーションや計算を行い,環境にかかわる化学物質の情報収集と活用について,実践力を養うことを目的とする。
自然情報学科のその他の関連専門科目
これらの単位を修得すると、関連専門科目の単位として認定されます。
6010
自然情報学特別研究1|4年・選択
大学院への進学やさらにより専門的な勉強を目指す学生を対象に、専門分野での高度な研究に対応できる基礎学力の強化を目的としている。卒業研究での指導教員が個別に学生の専門分野の特性に応じ、研究法を中心とした指導を行う。
6020
自然情報学特別研究2|4年・選択
大学院への進学やさらにより専門的な勉強を目指す学生を対象に、専門分野での高度な研究に対応できる基礎学力の強化を目的としている。卒業研究での指導教員が個別に学生の現在、あるいは将来の研究課題に応じた指導を行う。
7010
情報と職業1|3年・必修シラバス
情報の本質と概要を、情報を創る、伝える、活用するを主題に、それぞれの専門家が具体的に講義し、知の源泉を知るとともに、情報リテラシー力を養成・強化する。また、情報の現場や情報に関係する職業について考える。
7020
情報と職業2|2~4年・選択シラバス
情報の本質と概要を、情報を創る、情報を伝える、情報を活用することを主題に、テレビ、商業広告、イベントに関わっている専門家が、それぞれのもつ特徴とともに情報の創り方、伝え方、活用の仕方を具体的に講義し、情報リテラシー力を養成・強化する。また、情報と社会の関わりや情報に関係する職業について考える。
- 専門基礎科目
- 自然情報学科専門科目
- 社会システム情報学科専門科目